【はじめの一歩】手放せない面白さは17巻から23巻

『週刊少年マガジン』を買っていた頃に出会ったこのマンガ。
鷹村守VSブライアン・ホーク戦が描かれた44巻あたりまで買って読んでいましたが、17巻から23巻以外は手放しました。
逆に言うと、17巻から23巻は手放したくなかったんですね。

17巻

“スピード・スター”冴木卓麻と主人公・幕ノ内一歩との一戦が、第1ラウンド終わりから描かれています。
冴木の左フリッカージャブによって右側の視界を奪われた一歩は、視界にいるはずの冴木に向かって右こぶしを突き出してヒットさせ、形勢を逆転。第4ラウンドに“スピード・スター”のエンジンを止めてみせます。
試合後に冴木が一歩に言ったセリフは「オレの足はまだ生きてるぜ」。

18巻

ロシア出身の元アマチュア世界王者、ヴォルグ・ザンギエフの上下の高速コンビネーション「ホワイト・ファング」(=白い牙)に対抗するため、一歩は左フックを下から叩き込む「ガゼル・パンチ」(ガゼル=カモシカ)を習得。
ロシア語で狼の意味を持つヴォルグと一歩、狼VSカモシカの戦いが始まります。

19巻

序盤、一歩の左右、ヴォルグの上下を中心に接近戦が展開されます。やや押され気味の一歩が放ったガゼル・パンチがヴォルグをとらえ、第2ラウンドにダウンを奪います。
しかし、今度は立ち上がったヴォルグが、ホワイト・ファングを繰り出して一歩をダウンさせます。
第3ラウンドに一歩は、ラッシュをかけるヴォルグに2度のダウンを奪われますが、第4ラウンド途中にヴォルグのスタミナが切れます。反撃を開始した一歩はパンチの軌道を変えて、打ち終わりを狙っていたヴォルグの腹部にガゼル・パンチを叩き込み、ヴォルグの両膝をキャンバスに付かせます。
一歩が試合を決めに行く第4ラウンドの終わり間際、ヴォルグはホワイト・ファングのモーションに入っており、その時の一歩の声が「白い牙はまだ・・・死んでいない」。
両者死力を尽くす第5ラウンド、キレを欠くホワイト・ファングをよけた一歩が、ガゼル・パンチによって勝利します。

20巻

一歩の次の対戦相手、日本チャンピオン・伊達英二の1度目の世界挑戦などが描かれています。

21巻

日本チャンピオン・伊達英二との試合開始直後、一歩は拳で会話できるようになった姿を伊達に示します。
前に出る一歩を、伊達は三半規管を揺する耳の裏への一撃で止めて反撃。今度は伊達のコークスクリューブローを止めた一歩が、10センチほどの密接した距離からのパンチで伊達にダメージを与えます。
伊達が自ら首を捻って、一歩が攻め込んだように見える第2ラウンド。手応えのないまま、一歩は第3ラウンドにダウンを奪われ、立ち上がってから大振りになったところを狙い打たれます。

22巻

第4ラウンドには、小さく細かくを心掛けた一歩の拳が、伊達が首を捻ったところを迎え撃ち、五分の勝負に持ち込んだかに見えます。しかし、伊達の気迫に押された一歩が後退、ダウン寸前のところで左アッパーを伊達に突き刺し、伊達が右ストレートをかわしたところでゴングが鳴ります。
第5ラウンドでは、前に前にと出る一歩が前のめりに倒れますが、立ち上がって、また前へと進みます。
伊達「よーしその調子だ、もっと寄ってくれよ。実はよ・・・ボディがきいちまってこっちもポンコツ寸前なんだよ」
鷹村「オッサンにはなんの余裕も無え!!ボディでオチるぜ!!」
一歩の左レバーブローが大振りになり、その分できた左胸の隙間に伊達がハートブレークショットを叩き込み、勝負を決します。

23巻

共に一歩に敗れている“浪速の虎”千堂武士と“北欧の狼”ヴォルグ・ザンギエフの日本フェザー級王座決定戦が描かれています。
様子見かと思われた試合開始直後、千堂が速い踏み込みによる左で威嚇しますが、すぐさまヴォルグがアッパーで応戦、派手な打ち合いが展開されます。
千堂「幕ノ内戦以来やな、こないな緊張感味わうんは」
ヴォルグ「一つ一つの破壊力は幕ノ内より上かもしれナイ」
第2ラウンドは、ヴォルグの攻勢に千堂はコーナーに釘付けにされ、その後もヴォルグがボクシングレベルの違いを見せて優勢に試合を進め、第6ラウンドにダウンを奪います。
ヴォルグのダメージを見て取ってダウンから立ち上がった千堂は、第7ラウンドで左のスマッシュから右のスマッシュに切り替え、ダウンを奪い返します。
千堂の地元・大阪で、会場中が敵という雰囲気で実力を出し切るヴォルグ、勝って当然というプレッシャーもある千堂、互いがお互いを認め合う描写で始まる最終ラウンド、ヴォルグのスリップダウンを打撃によるダウンと判断され、結果的に千堂の判定勝ちになります。

アニメ『はじめの一歩』

2000年に第1期がTVアニメ化され、2009年に第2期、2013年に第3期が日本テレビ系列で放送されました。
アニメは「U-NEXT」で31日間は無料で楽しめます。

■連載
『週刊少年マガジン』1989年43号から連載中。

■最新刊発売日
2021年12月17日 133巻